※紫苑達は中2です。




「……許されると思ってるの?」
 冷めた目であたりを見ているのは櫟だ。
「申し訳ありませんでした櫟様許してください」
「この通りです悪かったと思っております」
 平謝りをしているのは博也と颯太。……やっぱりか、と思わず呟
いてしまう。
「とりあえず、今度ケーキ屋に連れて行ってよ」
「分かりましたからそんな目で睨むのやめてくれください」
「本当に怖いです」
 ……そういや、こいつら何したんだ?
 俺は櫟が殺気立った目で見つめているところからしか見ていない
のだ。
「……和子先輩」
「なぁに? 赤坂君」
「あいつら、何したんですか?」
「なんかね、万菜美ちゃんのお菓子食べたんだって」
「……お菓子、ですか?」
 たかがお菓子で、と小声で呟いてしまう。すると、櫟がこっちを睨
みつけてきた。
「期間限定でもうすでに売ってないお菓子だったんだよ! それでも
「たかが」と言えるのかあんたは!!!」
 どうやら小声で言ったのに聞こえてたようだ。……全く。
「食べてねぇ方が悪いんだろ」
「全くもう! 男って何なの!? 女の子の気持ちぐらい考えなさい
よバカー!」
 後日、博也と颯太はありったけのお菓子を買わされたそうだ。……
哀れなり。



食べ物の恨みはろしい

(あーあ。小遣い全部とんだ……)
(あいつの菓子には二度と触れられないな)
(つーか持ってきてる時点で校則違反だからな)





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